「オハマのおはなし」第6話は、初めて病院(精神科)で処方して頂いたお薬が、どうしても飲むことが出来なかったというお話です。
はじめての精神科で「パニック障害」と診断を受けてしまう。
「パニック障害」を受け入れるまで
はじめて精神科で「パニック障害」と診断された私。でも、当時の私に余裕はなく、仕事を休職する上で診断書が必要だったために、病気を受け入れざるおえない状態でもありました。
そして、アトピーの治療のために半年通院した仙台の病院へ、電車に乗れなくなったので通院ができなくなりました。ただ、半年の食事療法や薬によってアトピーは本当に良くなったのが救いでした。きちんと病院にも電話をして状況を説明して、病院の通院が難しいことをお伝えしました。
このパニック障害とアトピーとの関係が10年後にわかります。
最初は薬を受け入れることができなかった
診断した病院から処方された安定剤。当時のお薬手帳を確認したのですが、なぜかその部分だけが抜けていて薬名がわかりませんでした。確か3日間分ほど処方された記憶があります。
「これが精神病なんだ…。」「私、精神病になってしまった…。」
さらに仕事をすべて中途半端にしてしまったことへの自己嫌悪に押しつぶされそうになりました。薬を飲まないといけない状況と言われてもどうしても安定剤を飲みたくなくて、当時頂いたお薬は結局一度も服用することはありませんでした。
当時の私は、まだ「パニック障害」という病気を受け入れることができなく、薬を飲んだらそれを認めてしまう気がして飲むことができなかったのだと思います。
ただの薬と思う方もいるかもしれませんが、私にとって、安定剤を飲むことはとにかくハードルが高かったのです。とにかく恐怖しかなかったです。
診断書をもらうためだけの「通院」
インターネットで調べればパニック障害について知ることはいくらでもできます。でも私は一切できませんでした。処方された薬についても調べることもなかったです。それはそれを知ることがただただ怖かったです。
書かれたことが実現してしまうのではないか?という不安もあったし、「病気を知ろうとする」ということは当時の私の中には全くありませんでした。
それは、調べることがただただ怖かった。
まさにその一言です。私に起きていない症状が書かれていればその症状が起きる不安がありました。
先生は淡々とした先生で、きちんとどんな病気なのか?ということを話してくださったかもしれませんが、全く話した内容を覚えていません。
ただ、診察の際に、ひざにトンカチのようなものでトントンとされたことを鮮明に覚えています。どんな意味があったのでしょか?それを聞く余裕さえ私にはありませんでした。
肝心の薬についての説明もあったのかもしれませんが、本当に記憶がないです。病院の独特な雰囲気だけが私の記憶の中で残っています。
この病院には、診断書をもらうために2回ほど通院しました。
この病院では、「治療」ではなく、「診断書をいただくところ」と決めて通院していた記憶があります。タクシーで通院していたため交通費もかなりかかりました。
そした、その病院の待合い室にあまりにも重症な方が多くて、「私はそこまでひどくない!」と言い聞かせる意味でも、長く通院するつもりはありませんでした。